【JavaScript】無名関数(クロージャー) - 名前がない関数
JavaScriptの無名関数について解説します。
検証環境
無名関数
無名関数は“名前のない関数”です。
別名でクロージャーとも呼び、関数を変数に代入したり、実引数として関数に与えることができます。
無名関数の定義
無名関数を使用するには関数と同様に定義を行います。
基本構文
function( 仮引数1, 仮引数2 ... ) {
// 処理...
}
基本的には関数と同じ構文ですが、関数名は記述しません。
また、代入演算子で変数に記憶することが可能です。
変数 = function( 仮引数1, 仮引数2 ... ) {
// 処理...
}
サンプル
___ih_hl_start
let addition = function( x, y ) {
return x + y;
}
___ih_hl_end
1〜3行目が無名関数の定義です。
変数addition
に代入演算子で無名関数を記憶しています。
無名関数の呼び出し
無名関数を記憶する変数を使って呼び出すことができます。
基本構文
変数( 実引数1, 実引数2 ... )
関数の呼び出しの構文において、関数名の部分に変数を記述します。
サンプル
let addition = function( x, y ) {
return x + y;
};
___ih_hl_start
console.log( addition(3,8) );
___ih_hl_end
11
5行目のaddition(3,8)
の部分が無名関数の呼び出しです。
実行結果から正常に処理されたことが確認できます。
実引数の利用
無名関数は実引数として与えることが可能です。
function calc( a, b, closure ) {
___ih_hl_start
return closure(a, b);
___ih_hl_end
}
___ih_hl_start
let result1 = calc(5, 7, function( x, y ) {
return x + y;
})
___ih_hl_end
console.log( result1 );
___ih_hl_start
let result2 = calc(5, 7, function( x, y ) {
return x - y;
})
___ih_hl_end
console.log( result2 );
12
-2
calc
関数は第3引数(closure
)に無名関数を受け取り、その無名関数を呼び出します。
2つのcalc
関数の呼び出し(5〜7行目と11〜13行目)では、第3引数に無名関数を与えており、実行結果から各無名関数の内容に従った処理が行われたことが確認できます。
直接的な呼び出し
無名関数は定義と同時に直接的に呼び出すことが可能です。
直接的な呼び出しを行うには、定義の終了波括弧(}
)に続いて、通常の呼び出しのように丸括弧(()
)と引数を記述します。
___ih_hl_start
let result = function( x, y ) { return x + y; }(3, 8);
___ih_hl_end
console.log(result);
11
1行目のfunction( x, y ) { return x + y; }(3, 8)
が無名関数の定義と直接的な呼び出しです。
この部分は最終的に11
になり、変数result
にはその値が記憶されたことが実行結果から確認できます。